20代製薬マンがブログを趣味にするまで

製薬企業で働く元学生がブログを趣味にしていくためのブログです。

製薬業界の歩き方 製薬業界の現状を軽く紹介します。

こんにちわ、セブンイレブンのもちもちのきなこのやつが超好きです。農学部生です。

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今回は製薬業界を志望する人向けに製薬業界の現状について紹介したいと思います。

製薬志望の方はもちろん、まだ志望業界が決まってない人も読んでいただけたら製薬業界のイメージがなんとなくつかめるかと思います。

 

製薬業界の市場規模は133兆円!?

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まず製薬業界の規模について知っておきましょう。

 

 

世界の医薬品市場の売上は、2018年、全体で1兆2,048億ドル(日本円にすると、約133兆円)に上ります。一番大きい市場はアメリカで、世界の約40%を占めています。次に、欧州5カ国、中国と続き、日本は第4位、市場規模は約9.5兆円です。

第一三共株式会社のページより引用

www.daiichisankyo.co.jp

 

133兆円て想像つかない数字ですよね笑

自動車産業にはかなわないものの、市場規模の上位に存在します。人が絶滅でもしない限りヘルスケアは必要不可欠ですから当然なのかもしれません。

参考までに任天堂ソニー等でおなじみのゲーム業界の世界市場規模は約15兆円です。

 

 

世界的にみると大きなマーケットであるということを覚えておきましょう。

 

 

それならさぞビックな製薬会社が日本にもあるんだろうな~と思うかもしれませんが、残念ながら日本の製薬企業は世界的にみると規模は小さめです。

answers.ten-navi.com

ロシュやファイザーなど外資系企業がトップ10に並びます。

日本では首位の武田薬品も世界だと16位前後です。

 

 

また近年の製薬業界はM&Aが激しく、たくさんの会社が吸収合併されていってます。

日本の会社も例外ではなく、いつ外資の製薬企業に吸収されるかわかりません。

いざ入社してみたら吸収されて別会社になっていたなんてことも、、?

 

薬価改定&新薬がなかなか出せない=厳しい状況

製薬業界は現在結構厳しい状況にあります。

 

製薬企業の要となる新薬開発には1900年代に比べ膨大にお金がかかるようになり、お金をかけてもものになる薬がかなり限られてきています。

 

「新薬として実際に世に出る確率は3万分の1」

 

というのがここ最近の製薬業界の常識です。

 

 

研究職の人が一生かけて1つ出せるかどうかの確率なため、開発費ばかり膨らみ新薬が出せない状況にどの製薬企業も苦しんでいます。

 

 

なぜ新薬が作れなくなったかというと、いろいろ理由はありますが主に

  • 比較的作りやすい薬はすべて出てしまった
  • 今まで主流だった低分子医薬品ではもう新しいのが見つかりにくい

です。

 

 

だから各製薬企業は他の製薬会社を吸収したり、ベンチャー企業と組むことで自社開発が行き詰っている状況を打破しようとしているわけです。

 

さらに日本では薬価改定で薬の値段が今後も下がっていくと予想されます。

医療用医薬品は製薬会社ではなく行政が値段を決めるので、行政が下げると決めれば製薬会社に入ってくる利益も強制的に落ちてしまいます。

 

 

 

 

これらのダブルパンチでどの会社も不安定な状況にあるわけです。

実際近年の製薬会社では40代くらいの正社員を対象に早期退職を促す等を行っていて、とにかくコストカットに勤しんでいます。

 

製薬企業を志望する際は定年まで同じ会社に居座れるとは考えない方が良いでしょう。

 

じゃあ製薬業界の今後は?

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現在どこの製薬会社も特定の疾患に絞って新薬開発を行っています。広く浅くよりも狭く深くの方が一つ一つの分野により多くのお金をかけられるため、開発が進むと考えられるからです。

 

例えば

オンコロジー(がん)領域&神経領域

消化器領域&オンコロジー領域

などのようにだいたい2~4本くらいの領域を軸に研究開発を行っています。

 

 

また現状メジャーな疾患に効く薬は大体存在するので、比較的メジャーではない疾患やアルツハイマー等治療薬がまだ見つかっていない治療薬をターゲットに研究するという手法を取っている会社が多いです。

こうした未だ治療薬のない病へのニーズのことをアンメットメディカルニーズといいます。

 

製薬企業の採用ページを覗くとかなりの頻度で目にする言葉で、面接でも絶対聞かれる内容なので覚えておきましょう。

 

終わりに

いかがでしたか?

少しでも製薬の現状を分かっていただけたでしょうか。

次回は製薬企業のお給料、新薬開発とジェネリックの会社の違い等就活時の選び方について書いていこうと思います。