農学部生に人気な就職先はこれ! 食品から金融まで多様な業種に進む農学部生たち
どうもこんにちわ、農学部生です。
今回は農学部の学生に人気な就職先を紹介していこうと思います!
農学部と一言に言っても学科によってある程度就職先の傾向が異なってくるので、学科別の就職事情も紹介できたらと思います。
今回の話は僕の周りを基準に話していきますから、大学や地域によって多少の違いはあると思います。
一サンプルとして参考にしてもらえれば幸いです。
農学部の学生に人気な業界、職種はこれ!
まず農学部の学生から人気な業界ベスト3!
3位 素材・化学業界
意外かもしれませんが、素材や化学系の業界に志望する人がいます。
農学部というと生物メインのイメージが強いですが、農芸化学系の学科では有機化学や物理化学、生物化学を勉強するので、化学メーカーに興味を持ちやすいんだと思います。
農薬なんかまさに農学部って感じですし。
最近だと生物系の材料を素材や化学メーカーが取り扱っている場合も多いので、大学の講義や研究内容が活かせる就職先として人気があります。
化学業界と一口に言ってもガスから高分子、機能性素材など多岐にわたるので、志望する学生は化学系のどの品目をやってる企業に行きたいかを明確に持たなければいけません。
化学の他にも香料等の素材系メーカーに行く人もいます。農学部は食品化学系の授業もそこそこ多いので、学んだ分野を生かしやすく、志望する学生が多いです。
食品や飲み物に使う香料や化粧品等に使う香料ですね。
素材も化学もBtoBが多いです。
BtoBは普通に生活していると情報が入ってきづらいので、志望する場合は念入りに業界研究をするべきです。
2位 化粧品業界
続いて化粧品業界。
「生物系+女子率高い」という農学部だからなのか、こちらも非常に志望者が多い業界といえます。
化粧品というのは人の肌に使うため、安全性や機能性の面で生物の知識が必要となります。農学部の中でも生命系や農芸化学系の学生が専攻的に志望しやすいですかね。
化粧品って意外と会社数が多く、資生堂やコーセーのような大手から受注生産をしているようなメーカーまで幅広い会社が存在します。
1位 食品・飲料業界
学科問わず農学部全体で人気な業界です!
2位と3位の業界は生命系や農芸化学系の学科で人気が高いですが、こちらは学科なんて関係ありません笑
生命系であれば医学に近く、農芸化学系なら食品ドンピシャ、農学系なら野菜に強い等とにかく食品企業を志望しやすい要素が農学部生には多いんです。
農学部に限らず世の大学生から人気のある業界ともいえるんじゃないでしょうか。キリンとか明治、味の素なんてのはいつも人気企業にあがってます。
人気というだけあって大手に受かるにはある程度苦労しなければいけないので、もし本気で行きたい企業がこの業界にあるならインターンやOB訪問等早めの段階から行ってとにかく情報を集めるようにしましょう。
他にもこんな業界を志望する人もいます。
医薬品・医療機器業界
生命系や農芸化学系では一部医学に関連した研究をしているところもあるので、医薬品業界に興味を持つ学生もいます。食品や化粧品に比べ、給料が高い傾向にあることを理由に目指す学生もいます笑
ちなみに僕は医薬品業界第一志望で食品には全く興味がないという農学部生では割と珍しいタイプでした。
医薬品に行く人数自体は薬学系に比べると少ないので、農学部にいると同じ志望業界の友人を作りづらいのが少しネックです。
僕の周りにはいなかったので、インターネットと説明会でしぶとく情報収集をしていました。
IT業界
結構多いのがIT業界です。
ITは基本理系であればウェルカムなことが多く、企業の数も多いので第一志望群でなくともとりあえず滑り止め感覚で受ける学生もいます。
給料が高いイメージと内定が出る時期が早いのも好評みたいです。
農学部でも就職力が高くない人は食品大手を志望して、最終的にITに落ち着くパターンが多いように思えます。
職種もSEからSIerなど様々です。インフラをやっているようなところから、システム開発、ITコンサルまでとにかく幅広い分野に進む人が多いです。
就職先として多いだけで第一志望として進んだ人が多いかというと、、、微妙。
金融・商社業界
学科問わずいますが、農業経済学科に多い印象。
普通の銀行や保険会社から食品等の専門商社に行くひとも。
中には貿易関係に行った人もいます。
僕は考えもしなかった業界なので、情報が少なくて申し訳ないです。。
銀行の中でも専門職に進むような人は少なく、文系と同じ営業で入る人が多いようです。
数学をそこまでがっつりやらない農学部では応用数学を使うような仕事にはなかなかつきづらいのかもしれません。
公務員
これも多いです。他の理系よりも多いんじゃないかな。
公務員といっても教員になる人はあまりおらず、地方公務員の農業職や化学職、衛生職に進む人が多い印象です。
農業経済の人は普通に市役所へ行ったりします。
農芸化学系の学科だと所定の授業を取って卒業すれば食品衛生監視員の資格が得られるので、それを生かして都庁や特別区の衛生職に進む人もいます。
国家総合の技官を目指す人もいますが、勉強が大変で折れてしまう人も。
ここまで農学部の学生に人気な就職先をつらつらと書いてきましたが、みんなが第一志望の業界に行けるわけではありません。
巷では就職が弱い学部と言われる農学部ですが、実態はどうなんでしょうか。
農学部は就職に弱いのか
よく議論されている話題ですね。ググってみても、
というタイトルのサイトが出てきます。
こういうサイトを見ると
の2つに分けられます。
前者のパターンは検索すると上位に出てくることもありますが、あまり鵜呑みにせず反面教師にする程度にとどめておきましょう。農学部だから就職ダメなんてことはありません。しかし、生物系は就職弱いと言われているのも事実です。
では実際問題、農学部って就活弱いんでしょうか?
僕の答えは、
「農学部(というか生物系)は確かに他の理系よりは厳しい。でも弱くはない。やり方次第。」
です。
農学部の就活力はざっくりいうと、
医薬系学部=工学部>農学部、理学部≧文系学部
という感触です。
学科によってこの順番は上下しますが、わかりやすいようにざっくり学部でまとめました。また、志望する職種が営業なのか技術系なのかによっても有利不利は変わるでしょうからあくまで感覚で言うとこんな感じってだけです。
農学部で人気な食品や化粧品は工学部や薬学部、理学部の学生にも人気ですから当然競争が熾烈になります。薬剤師や医者のような免許の必要な職にはほぼつけませんし、バイオは工業やITに比べ企業数が少ないこともあり、工学部に比べたら苦戦しやすい学部といえます。
ただ、やり方やその人個人の経験で周りと差がつくのであれば、希望の会社に入ることは可能です。
農学部であっても人気企業に入るのは無理ではないので、あんまりネガティブな記事を気にしすぎないことが大事です。
しかし、農学部に絶対入るなと言っている人たちの記事にあることも事実です。
大手企業の大学推薦の数は工学部なんかよりうんっと少ないし、入る研究室によってはただピペット握って試薬を図り入れているだけ、専門性が低い技術しか身につかない。
なので、農学部志望の人は自分の将来の目標から逆算して行動するようにしましょう。
研究開発職や生産管理等を目指す方はなるべく偏差値の高い、できれば旧帝大の農学部に進むように努力することをおすすめします。
偏差値が高い大学の方が優秀な学生が多い可能性が高く、研究環境も整っている場合が多いです。
人は属する環境で変わるので、できる限りレベルの高い大学に行くべきです。
採用人数が多い機械系や電気電子系の企業ならばそこそこの大学でも推薦で大手に行けたりしますが、採用人数の少ないバイオ系企業ではそこそこの大学では内定を得るのが難しいです。
また、理系は研究分野でも就職事情が大きく変わるので、研究室は心して選びましょう。
農学部の中なら天然物化学や生物化学のような有機化学を扱う研究は化学にも生物にもあかるくなれるので、比較的就職に有利と言われます。ただ、有機系は拘束時間がとにかく長いので、ブラック研究室が多いです。どちらを取るかですね。
細胞や微生物を扱う研究、遺伝子をノックアウトする研究等は就職的には強みがあまりないと思います。ピペドと揶揄されるのはこの分野です、、
こういった技術をビジネスで扱っている会社が日本では多くないので、少ない採用枠を同じ研究分野の学生同士で奪い合わなければいけません。
この業界は今後に期待という感じですね。
理系専門職に就こうと思ったら逆算して早めから対策をするしかありません。
ぼーっとしてたら専門職には就きづらいです。
大学の専門を活かさないでも良いならそんなに気にしなくても良いです。
大学のレベルや研究室の分野うんぬんよりも、コミュ力や人脈形成に注力しましょう。
MARCH以上の大学にいれば、その人次第でどうとでもなります。
大学の勉強以外で他と差をつける、コミュ力を上げる、資格を取るというような努力をすることも就活において非常に大事になってきます。
まとめ
受験生や在学生はネガティブな意見を聞いて不安になるかもしれませんが、就活なんてようはその人の努力次第。
学歴、研究業績、部活、留学、バイト、コミュ力なんでも良いので、他にはない魅力をつければよいだけです。
農学部だから失敗したなんて言い訳する前にとにかく行動しましょう。